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毎日レシピ

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児童養護施設の暮らしに8年にわたり密着したドキュメンタリー映画「隣る人」  監督の刀川和也(たちかわかずや)のブログです

 

『隣る人』 ポレポレ東中野でのアンコール上映(2014年3月8日〜28日)〜監督 刀川からのひと言です

日常的にはブログをほとんど書くことがないのですが、
ポレポレ東中野にて『隣る人』をアンコール上映していただくにあたって、少し書きたいと思います。

日本テレビのドラマ『明日、ママがいない』の放映と、その後のさまざまな賛否両論をともなった騒動のなかで、
『隣る人』をすでにご覧いただいた方々からは「もう一度劇場で観たい」というお声をいただき、まだ観ておられない方々からも「ぜひ、劇場で上映してほしい」といったお声を少なからずいただきました。

そんな中で、『隣る人』公開の出発点であるポレポレ東中野で、3度目のアンコール上映をやっていただくことになりました。とてもうれしくもあり、また、ありがたく思っています。

『隣る人』は、児童養護施設を舞台にしたドキュメンタリー映画です。
児童養護施設といっても、その規模も形もさまざまで、運営のされ方、そこでの生活の営みのありようは、ひとつひとつ、それぞれの児童養護施設によって違います。『隣る人』の舞台となった児童養護施設「光の子どもの家」は、その中でも小規模の小舎制といわれる施設のひとつです。

「子どものための子どもの施設を創ろう」、「子どもたちと一緒に暮らそう」といった理念のもと創設された「光の子どもの家」。できるだけ家庭的な環境と家族のような人と人との関係を子どもたちに提供しようと、日々実践し、試行錯誤を続ける「光の子どもの家」の暮らしの営みを見つめることから生まれた作品が『隣る人』なのです。

日常の暮らしの営みを通して紡がれていく、「かけがえのない」人と人の関係。
その関係の豊かさと可能性を丹念に描いた作品だと思っています。

ぜひもう一度、この機会に『隣る人』を多くの方々にご覧いただけることを願っています。

以下、上映日程です。

■ 東京都 ポレポレ東中野 2014年3月8日(土)〜3月28日(金)まで 連日 10:30〜

※ 3月16日(日)の上映終了後、刀川和也(監督)、稲塚由美子(企画)、菅原哲男(「光の子どもの家」理事長)のトークイベント開催予定


また、東京都内ではこれから2か所での自主上映も開催予定です。

◆ 2014年2月23日(日) 東京都 聖母大学2号館講堂 13:30〜
※ 上映後、映画の舞台となった児童養護施設「光の子どもの家」理事長、菅原哲男氏の講演もあります。

◆ 2014年3月15日(土) 東京都 千代田区 グロービス経営大学院 14:00〜
※ 児童養護施設の支援活動も行っているNPO Living in Peace 主催の上映会です。
上映後、児童養護施設を支援する立場からの講演が開催される予定です。


詳細は、『隣る人』公式HP 自主上映のページの自主上映スケジュールの欄でご確認ください。
>>>>http://www.tonaru-hito.com/zyoei2.html

『隣る人』監督 刀川 和也


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2013 第4回大邱社会福祉映画祭 報告

2013年5月29日〜6月2日まで開催された
「2013 第4回大邱社会福祉映画祭」において「隣る人」を上映していただきました。

2回上映していただいたのですが、6月1日(土)の上映後のトークショーに僕は参加してきました。

ソウルには2度行ったことがありましたが、大邱ははじめて。
大邱は日本の名古屋みたいな都市(韓国で三番目に大きな都市)として紹介されることが多いようです。

ソウルからKTX(新幹線のような高速鉄道)で大邱へ向かいました。
日本と同じように、都市を少し離れると農村地帯。その風景はとっても日本と似てる。
韓国に来ているのではなく日本にいるとなんとなく錯覚してしまいます。

さてさて、上映本番ですが、どんな風に韓国の方々に「隣る人」を観ていただけるのか、
少し不安な気持ちを抱えていたのは事実です。

上映前、韓国のグループホームで暮らしているという子どもたちと職員の方々が、
「レ・ミゼラブル」の中の歌を5曲披露してくれるというイベントが用意されていました。

映画の前に思わず、ぐっときて、泣きそうになるんですね。
こういうの、はっきりいって弱いです。

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「レ・ミゼラブル」の挿入歌を歌う韓国・大邱のグループホームで暮らす子どもたちと職員の方々

映画上映が終了したのは午後9時前でした。
なので、トークの前に観客の方々が少しお帰りになったのが残念。
それでも、50人ぐらいの方は残ってくれていました。
前述のグループホームの子どもたち、職員の方々も残ってくださいました。

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上映前に舞台挨拶する監督の刀川和也

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監督の刀川と通訳のオム・キボクさん(右)

上映後の印象として、日本での上映とそんなに変わらない感覚を持ちました。
どうしても通訳を介するので、倍以上の時間を要してしまうのであっという間に時間が過ぎてしまいます。
終わったのは午後10時半近くになってしまいました。

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【トークショー】ギン・サンモクさん(左:映画祭実行委員会委員長)
        監督 刀川和也 (中央)
        オム・キボクさん(右:通訳)

韓国では日本語を上手に話す方が多いと、いつも思います。
通訳のオムさんは、日本で福祉の勉強を9年間されたといいます。
現在は大邱で未来福祉社会研究所の代表をされています。
オムさんは、ぼくの、あっちへいったりこっちへいったりする話を
上手にまとめていただいていた(と思います)。
(僕は韓国語がわかりません。それがやっぱり悔しかったです。勉強しようかな…)

グループホームの職員の方々からは
「韓国も日本も暮らしを大切にしていきたいと思っていることはなにも変わらないと共感した」
といった感想や、
「私も子どもたちの隣に居続けることができるように頑張っていきたい」
そんな想いのある言葉をいただきました。

大邱の社会福祉映画祭は「小さな」映画祭でしたが、あたたかいスタッフが運営されている「熱い」映画祭でした。




 
 

「小さな物語」を丹念に紡ぐことから見えてくる貴重なもの

いま、安部政権は甘い言葉を連発しながら、
「弱者」を切り捨て、多くのことを民間へという、
経済至上主義の非人間的な社会を作りあげようとしているように僕には見える。

憲法を改悪し、日本を「戦争ができる国」にしたいのだと思う。
脱原発の大きなうねりも時間がたてば消え失せるのだと、考えているのだと思う。

甘い言葉とは裏腹に、社会の歪みは「弱い立場」の人たちに凝縮して押し付けられていく。
そして、誰しもが「弱い立場」に立たされてしまう可能性を持っている。

日々、生きることの困難さを抱えた人たちの、
その日々の「小さな物語」は、甘い言葉や脅しで覆われた「大きな物語」に優先され、
些細なものとして切り捨てられ、見捨てられていくのだと思う。

些細なもの、私たちが生きる、その「小さな物語」にこそ、
すべてのことにつながり得る、大事なもの、大切なことが凝縮して詰まっている。
そこから貴重なものが見えてくるはずだ。

安倍首相の「大きな物語」に騙されることなく、
自分の目の前にある、「小さな物語」を見つめ、深く掘り下げ、
大事なこと、大切なことを何度も確認しつづける努力を怠らないようにしたいと思う。


 
 

『隣る人』 フォーラム福島でも2013年4月6日(土)〜2週間上映予定です!!!

福島の映画館でもぜひ、『隣る人』を上映してもらえたらなあと思っていました。
ようやく実現しそうです。

フォーラム福島という映画館です。
初日と二日目、刀川、それに『隣る人』の舞台である児童養護施設「光の子どもの家」の理事長、菅原哲男さん、本作企画の稲塚由美子で舞台挨拶をする予定です。

詳細は以下のフォーラム福島のHPを確認してくださいませ。
フォーラム福島>>>>http://www.forum-movie.net/fukushima/index.html

福島にお住まいの方々、ぜひ劇場へ足を運んでいただき、映画の感想等をお聞かせいただければうれしいです。

お待ちしております!!!
 
 

『隣る人』 大阪・シアターセブンでも上映【2013年4月13日(土)〜2週間】!!!

大阪では『隣る人』は昨年、第七藝術劇場にて上映していただきました。
そのナナゲイと同じビルにある、シアターセブンにて今年も上映していただけることになりました。

シアターセブン シネマセレクション 〜とってもいい映画なのでとにかく観てくだ祭

というイベント上映のなかに組み込んでいただけました。

以下の日程です。

■4/13(土)~4/19(金)13:10~14:35  ■4/20(土)~4/26(金)11:40~13:05

4月20日(土)、21日(日)の上映後には、刀川は長めのトークショーを行う予定です。
詳細は下記、シアターセブンHPで
>>> http://www.theater-seven.com/2013/movie_tonaru-hito.html

関西在住の方々、お待ちしております!!!
 
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プロフィール

刀川和也

Author:刀川和也
刀川 和也(たちかわ かずや)
アジアプレス・インターナショナル所属。フリーの映像ジャーナリストとして、01年から02年にかけて、アフガニスタン空爆の被害を取材、テレビ等で発表。その後は主に、国内及び東南アジアでカメラマン、取材ディレクターとしてテレビドキュメンタリー制作に携わる。延べ8年に渡る撮影を経て、「隣る人」を完成させた。本作が初監督作品。

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